公益社団法人 富岡甘楽歯科医師会


乳歯のむし歯予防対策                      

富岡甘楽地区では、健診と口腔衛生指導を中心にしたむし歯予防対策が実施されてきましたが、あまり成果が見られず、3歳児のむし歯罹患状況が県内12保健所中最下位という状況が続いていました。そこで、平成5年度までに、全市町村の歯科保健事業に、3か月から6か月ごとのフッ素塗布(フッ化物歯面塗布)を導入しました。また、口腔衛生指導の内容を見直し、科学的根拠に基づく情報の提供に努め、「家庭でのフッ化物利用」の普及啓発を図りました。その結果、全市町村で3歳児のむし歯罹患状況が大幅に改善しました。

むし歯罹患状況の改善は、充実した口腔衛生指導による保護者の意識の変化、フッ素塗布による「歯質強化」、家庭でのフッ化物利用の普及による「エナメル質の再石灰化の促進」「歯垢中の酸産生能の抑制」などの相乗効果の結果だと考えています。

しかし、現在でも、フッ素塗布を実施している歯科保健事業に参加していない児が、転入者を含めて3歳児健診受診者の2割程度を占めています。歯科保健事業に参加していない児の中にも、「かかりつけ歯科医」を持ち定期的に予防処置を受けている者も含まれていますが、健診未受診者にむし歯が多い傾向があります。今後は、市町村の歯科保健事業へ参加しない児や参加回数が少ない児への対策が大きな課題です。




広報かんら 2012.2.1
一生自分の歯で食べるために
〜富岡甘楽歯科医師会と町の取り組み〜



厚生労働大臣賞を受賞 上毛新聞 2011.12.31 掲載


富岡甘楽地区の就学前のむし歯予防対策(群馬県歯科保健大会の発表抄録)


群馬県小児保健会 富岡甘楽地区の乳歯のむし歯予防対策



富岡甘楽地区 3歳児健診の結果 市町村別データ (昭和62年度〜平成30年度)